技法 :のカテゴリの記事一覧です。


技法

お皿は円それとも楕円?

dish 398.JPG  お皿  図 


「お皿の描き方がむずかしそうだから」、と過去の「1枚の絵」という雑誌のコラムで池田道明氏が記載されていたものを参考にしています。

お皿は真上から見ると円ですが、絵のモチーフとして見るときはたいていの場合斜め上から見下ろすようになります。ですから、楕円形になるわけです。

しかも、お皿の淵の大きい楕円と中の小さい楕円とでは中心軸が異なることになります。図で説明しますと大きい楕円の軸は青色、小さい楕円の軸は緑色です。

a・・・お皿の奥行き
b・・・お皿の横幅(青色の線)
お皿に外接する4角形は台形です。

大きな楕円の軸は、お皿に外接する台形の対角線の交点を通ります。

c, d, e は大きい楕円と小さい楕円とのへだたりです。
また、大きい楕円の軸(青色の線)と小さい楕円の軸(緑色の線)とのひらきがお皿の深さとなります。

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技法

神坂雪佳の絵から学ぶ構図

TV番組「なんでも鑑定団」のなかで神坂雪佳の絵をみました。

神坂雪佳(かみさかせっか 1866年〜1942年)という人は京都で
活躍した日本画家で、琳派を愛した方です。

後に装飾芸術に関心を寄せ、彼の図案を染織家や陶芸・漆芸家など
と共同で暮らしを彩る工芸品にして世に送り出しました。

鑑定に出されたものは、呉服屋さんが店に飾っているという60cm位
の一曲ニ双の屏風に4枚の短冊形の絵が貼らていました。

今見ても斬新な技法の絵でした。

私は特に構図に引かれてネットで調べました。
  ↓
http://www.emuseum.or.jp/press/img/rimpa_10_press.pdf

なかでも「十二ケ月草花図」は構図の良い教材になると思います。


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技法

立体感は明・中間・暗で表現できます

今日のタイトルを見て、そんなことはあたりまえでしょう! と思われたかもしれませんね。

その通り、基本の基本ですからね。でも、案外おろそかにしている方がいらっしゃるのでは、と思って取り上げました。

アジサイを描いたときのことです。みなさんもご存知のようにアジサイは小さい花の集まりですよね。

ヨーシ、じっくり見て描いてみよう、と意気込んでていねいに写実しました。

ところがどうでしょう。ふっくらとした立体感が出てこないのです。
ペちゃんとした図案のような絵になりました。

以前に描いたアジサイの絵を友人に見せたときに「乱暴な描き方だけど立体感が出ているねぇー。」と言われた絵のことを思い出しました。

そこで気付いたのです。
立体は光源に近いほうから明るい部分、中間部分、暗い部分と少なくとも3つの部分に見えることに。
たまご.bmp たまご パソコン図

あるいは中間部分を2つに分けて4つの部分に見える場合もあります。明るい部分、中間部分1、中間部分2、暗い部分という具合です。

この3つの部分または4つの部分は、光源がモチーフの上にあれば上から、また、光源がモチーフの右側にあれば右から明部、中間部、暗部となります。

このようにして立体感を表現した後で、表面の模様や編目のよく目立つところを所々描きいれればよいのです。

そして注意することは、回り込んでいる部分には反射光が入りますから、一番暗くなるのは淵から少し入った部分です。

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技法

絵を描く際の注意点

今日は、まだ制作途中ですが、水彩画のドライフラワーの絵を載せています。

dry 2 IMG_1971.jpg


 ドライフラワー 水彩画途中 10号




今日は、このようなことに注意を払えば今よりも上達できるのでは
ないか、と私が日頃感じていることを羅列してみました。

(1)モチーフを画用紙に取り込む際にどの辺りに描いたらよいでし
ょうか?

モチーフの下がり過ぎに注意!です。

モチーフの上端から画用紙の上端までの距離を1とすると、モチー
フの下端から画用紙の下端までの距離は2〜3が理想です。

いつも上に描こう上に描こうと思っていていい加減になります。

(2)モチーフと背景が画用紙の中に占める割合は、モチーフが7
、背景が3ぐらいが望ましい、といわれます。

とかく背景が広くなりがちですから、その場合にはモチーフを大き
めにするとよいでしょう。せっかくここまで描いたのに、という気
持ちは禁物です。

(3)絵にメリハリが足りないと感じたときは、モチーフそのもの
の明度差が足りないことが多いです。

暗いところをぐんと暗くするには勇気がいりますね。なかなか思い
切れないことですが、大切です。

(4)床を水平にするには、筆を水平に動かすことです。

陰が手前にできているからと筆をモチーフに添って動かすと床が波
打っているように見えます。こんなところは特に観察を要するとこ
ろです。

(5)背景の色は、モチーフの明るいところよりは暗く、モチーフ
の暗いところよりは明るく、というのが基本です。

特に個性の強い赤とか黒系統にする場合には、それに負けないだけ
の彩色を工夫する必要があります。(←すこし上級編)

(6)物と物との境を描くには、どちらが暗いのかを目を細めてよ
く見ることです。

(7)モチーフのあの部分は、どのようになっているのかな?
   自分の絵のこの部分は、どのようになっているのかな?
このようなときの疑問の解決方法はズバリ!

「意識して(気にして)見ると自然が教えてくれる。」ということ
です。いかに意識して見ることが大切かを物語っています。


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技法

彩色の手順

今日は写真で暗い部分から明るい部分へと説明しています。

fuji photo.jpg


 藤棚 写真




彩色の手順についてはいろいろなやり方がありますが、
今日は5段階の方法についてお話します。

第1段階
まず、全体の陰の側を彩色することで光を表現します。
各モチーフの光と陰の稜線の形をよく見て陰の部分を彩色すること
で、立体感を強めながらモチーフの印象を捉えていきます。
個々のモチーフが台の上に落とす影も彩色します。

第2段階
各モチーフの光面にも色を置いた段階で、モチーフ全体に光を感じ
られるようになります。一番明るいところは画用紙の白を残してお
きます。

光の方向を明確にし、手前のものから立体的にしっかりと表現する
ことで空間を強めていきます。

第3段階
各モチーフのそれらしさを考えながら、モチーフの質感を筆の調子
や色で表現しますが、画面がシャープになるように彩色に気をつけ
ます。
また、台をしっかりと描くことでモチーフとの空間がでます。

第4段階
奥に配置されたモチーフと手前のモチーフとの関係に気をつけなが
ら形を起こしていきますが、位置感をしっかり確認しながらバラン
スをとります。

第5段階
細部を描きこんでも光面が濁らないように気をつけながら、画用紙
の白が残してある部分にここで初めて手を入れます。
光面を描き込むことで、よりリアルな質感を表現できます。

 
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技法

日陰の表現


bottles.jpg


 瓶の勢ぞろい 水彩画 10号
(この絵は本文と関係ないのですが)




みなさんは陰をどのように描いていらっしゃいますか?

今までは、日陰の部分も目を凝らしながらていねいにそこにある物
の形を描いた後、上から暗い色を塗っていました。

今日は、直射日光のあたっていない日陰の表現の仕方に関して、こ
のようにしてはどうかと模索していることを述べてみます。

まず、日向と日陰の色を変えます。

といっても全くかけ離れた色ではなく、日向に比べて日陰の色調は
暗く、冷たい彩度の低い色にします。

たとえば、同じ板で仕上げられている建物の壁面を描くとします。

同じ板でも、日向では光線が反射して白っぽい茶色に見えますが、
日陰では黒ずんだ茶色に見えます。日陰の板には茶色にブルーを加
えたり、こげ茶色を塗ったりします。

つぎに、日陰の部分は描きこみを控えます。

日陰を日向と同じように描きこむと立体感がうすれるので、細部を
省略気味にぼんやりと仕上げます。

たとえば、長方形の窓枠が日向側にも日陰側にもついているとしま
す。

日向側では光線がぴかっと反射して眩しい場合は別として、通常は
長方形がくっきりと見えます。

日陰側の窓枠はどうでしょう。よほど遠くの建物でなければ長方形
が見えますが、角が直角となっているきちんとした長方形ではなく
、角のとれた細長い楕円形に近く、しかも周囲が滲んだように描き
ます。

その上に周囲の反映色を大胆に採り入れます。

(まとめ)
日向側は描きこみ、日陰側は省略することによって、メリハリのつ
いた表現にします。


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技法

絵画とデッサンの相違

ajisai 2'-1.jpg


 アジサイ 水彩画 6号




今日は、私が描きたいと望んでいる絵のスタイル
長沢節氏の考えをもとにお話します。
(「私の水彩」美術出版社)

色彩芸術としての絵画に対して、デッサンは、彫刻と同じく無色の
立体芸術といわれます。

すなわち、デッサンは白黒で光や影、立体感や質感を表現すること
を要求されます。

これに対して、絵画は、色の形(マッス)の構成により美を追求す
るものといえます。

絵画、デッサンや彫刻は、それぞれの美のありようを明確に掴むこ
とが必要です。

したがって、絵画は、画面の四角い空間をモデルを含めて、どんな
マッスの構成にすれば美しくなるのか? という課題に取り組むこ
とになります。

そこで、鉛筆でデッサンをした上に水彩で色を塗っていくといった
方法ではなく、画面に直接、色を塗りながら色の構図を決めていく
ことになります。

絵は立体の説明ではないし、美そのものの説明だからです。

色を塗りながら、ある色の部分は増やしてみたり、また、ある色の
部分は削ってみたりすることで、どうにか構図という色の形(マッ
ス)の美しい関係が生まれてくるのです。

光、影、立体感や質感の表現といった自然を写すことばかりに専念
していては、そこからは真の絵画の美しさなどはちっとも出てこな
いでしょう。

以上です。
私は形を取るのが苦手なので、いつも色で描きたいと思っている方
です。


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技法

立体感を表すには陰影をしっかりと

陰影については何回かお話してきましたので、今日の内容は既に知
っているといわれる方も大勢いらっしゃるのでは、と想像します。

でも、基本的なことですし、私自身、パソコンでの図解の仕方が少
し進歩しましたので、復習をかねて再確認してくだされば、と思い
ます。

一般的な言葉として「カゲ」という場合には、単に光の当たらない
暗い部分という意味で使います。

でも、厳密には、陰影、陰、影、の3通りの文字があてはまります。
そして、絵画の世界では、たいていの場合区別して使用しています。

「陰」とは、物自体に現われた光の当たらない暗い部分を指します。
「影」とは、物によって光が遮断されることにより、外部に投影さ
れた暗い部分です。

下の写真で確認してください。
cup 1-2.jpg

 「a」と「b」は「陰」
「c」は「影」



立体感を表すには陰影を描きいれることが必要です。
そして、陰影の特徴については、八角形のコーヒーカップ
を見ながら説明しましょう。
8kaku 1.jpg

 八角形のcoffee cup



窓際での撮影ですから、光源は左横にあります。

陰影の特徴については次ぎのようなことが言えます。

1.光に対して陰影は反対側にできます。
カップの内側とカップ手前の右側面に「陰」ができています。陰の
できる面はどちらも同じ方向、つまり、光と反対方向にむいていま
す。

また、カップの右側の台の上には「影」ができています。

2.右側面が後に回り込んでいる様子は、カップの右側面の陰に反
射光が入っていることで分かります。また、カップの右側面の陰の
下の方には台の反射光も入っているために明るい陰になっています。

3.カップと台との接点ぎりぎりには強くシャ-プな影が現われて
いて、接点から離れるほど、台の上の影は弱くなっています。
つまり、物の影の弱さの変化で台からの離れ具合が表現できます。

事物の明るいところ暗いところ、という表現でいえば
光に対して一番近いところが最も明るくなり、一番遠いところが最
も暗くなっています。

八角形のコーヒーカップでみますと、左の面が一番明るい面、真中
の面がやや明るい面、右側の面が暗い面となっています。

これらのことを頭において、モデルをじっくり観察しながら描いて
いけば、自然に立体感が出ていたということになるでしょう。


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技法

長方形から直方体の箱を書く

直方体の形をした箱を長方形から書くことにします。
モデルはこちらです。
red box IMG_1872.jpg

 (図-1)



まず、画用紙の上に箱を取り囲むように長方形を書きます。
sikaku w-1.bmp 

 (図-2)


次にその長方形と箱の一番下の頂点との接点を、長方形の2つの角や中心線と見比べながら、決めます。

その接点を起点とする直線と長方形の横線との角度をモデルを見ながら決めて書き入れますと、三角形bと三角形cの斜辺ができます。。
sikaku w-2.bmp

 (図-3)


同様にして、箱の一番上の頂点と長方形の横線との接点を決めます。そして、その点を起点とする直線を長方形の横線との角度をモデルを見ながら決めて書き入れますと、三角形aと三角形dの斜辺ができます。
red box 2-3.jpg 

 (図-4)


つまり、最初に書いた長方形から四隅の三角形a、三角形b、三角形c、三角形dを切り取ると、箱の外形の六角形が書けます。

その後、残る一つの頂点を決めます。これは箱の一番下の頂点を起点として、長方形の横線に垂直な直線上に位置します。モデルを良く見て決めてください。

こうして、直方体の形をした箱が書けます。お試しください。
練習を重ねますと、長方形に頼らないで物の形が書けるようになります。

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技法

白色の使用はタブー?

bui end 2.jpg


ブイ 水彩画 10号




透明水彩ではホワイトを使わない、というのが原則です。

それはなぜでしょうか?

ホワイトを混ぜるということは、絵の具が不透明になる、というこ
とです。

透明色の層で画面全体の色調を作っているところに一箇所でも不透
明な色がくると、その部分だけ光の反射が違って全体のバランスが
崩れるからです。

コンポーズ系の色のようにすでにホワイトが入っている不透明な色
の場合にも、下手に使うとその部分だけ厚ぼったい感じになって、
画面全体のバランスが崩れます。

では、ホワイトを使うことはタブーでしょうか?

いいえ、いちがいにそうとはいえません。
実際のモチーフの色は透明な色ばかりではないですし、曇ったよう
な半調や固有色が白い物など、透明色の重なりだけでは表現しきれ
ない色があります。

そのようなときは、ホワイトを使ってよいと思います。極微量を混
ぜて淡いフィルターをかける感じです。

いずれにしても、多用し過ぎると全体が重たく粉っぽい色になるの
で要注意ですね。透明水彩絵の具を使いこなせるようになってから
がよいでしょう。


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技法

初心者が陥りやすい過ち

uki 1.jpg


 ブイ 水彩画 10号(制作途中)
 


「初心者が陥りやすい過ちとは、いったいなんだろう?」と考えま
したか?


ある場面を設定してお話しましょう。
静物画を描くモデルとして、縦じま模様の布製のマットを敷いた上
に、金属製のヤカン、りんご、人参、玉ねぎを置いたと想定します。


まず、すべてのモチーフの位置関係をとらえます。一番手前にある
もの、2番目は、3番目は、・・・、そして一番遠くにあるものは
何かが分かるように画用紙の上に配置します。


つぎに、それぞれのモチーフの特徴的な形をとらえます。たとえば、
ヤカンは筒状のぐるっとまわっている形を把握してから、注ぎ口、
ふたとつまみ、取っ手の形をつけていく、といった具合です。


それから、明暗の調子をつけていくことになりますが、この段階か
ら「初心者が陥りやすい過ち」が出てきます。


それは、ヤカン、リンゴ、人参、玉ねぎというようにひとつひとつ
のモチーフの形や大きさ、位置や明暗等を捉えていきがちとなる、
ということです。


これでは、一枚の絵として統一感が出せません。


大切なことは、画面全体をひとつと見て大づかみにバランス(物の
位置、大きさ、比率や明暗の調子など)を捉えて描いていくことで
す。


明暗を例にとりますと、一番明るいところと一番暗いところはどこ
か、また、明るい部分と暗い部分の割合とかを目を細めて確認しな
がら、調子をつけていくことです。


また、ヤカンの手前にりんごと人参があるとすれば、金属製のヤカ
ンの曲面には、下に敷いたマットの模様、りんごと人参の反射が映
ると同時に、反映された形によって、ヤカンが円筒形をしているこ
とを知る手がかりを与えます。


鉛筆の下書きの段階でハッチングで描いておけばよいでしょう。目
障りなってきたら、後でプラスチック消しゴムで消すことにします。


要注意なことは、細部を描き込んでいくほど、この大きく見たバラ
ンス(物の位置、大きさ、比率や明暗の調子など)が崩れていくこ
とです。


そんなときは、画面全体を視野に入れて、大づかみにバランスを調
整することが必要です。


ある部分がいかに上手く描かれていても、1枚の絵の中で他の部分
との関係が正しく成り立っていないと台なしになってしまいます。


細部の描きこみは重要ですが、全体をよく考えながら密度をつける
習慣を身に付けてください。


(まとめ)
モチーフのひとつひとつを見るという初心者が陥りやすい過ちを克
服するには、、画面全体をひとつと見て、大づかみにバランス(物
の位置、大きさ、比率や明暗の調子など)を捉えて描いていくこと
です。


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技法

テーブル上に寝かせたワイングラス

ワイングラスを取り上げましたので、各部の名称からお話します。

ワイングラスはたいてい三つのパーツから構成されています。
上部からカップ、ステム、フットと呼びます。

カップ部ーーーお酒の入る部分
ステム部ーーーワイングラスを持つところ
フット部ーーーグラス全体を支える部分。原則的にカップ部の直径
       と同じ大きさのものが多い。

装飾が施されるのはステムの部分ですが、ここでは単純な棒状の形
を念頭に置きます。


単純な形に置き換えますと、
カップ部は円錐台と上下逆さまの円錐、ステム部は角柱、フット部
は円になります。


そして、ものを描く際には中心線を引きます。ワイングラスでは
カップの口をつける部分の円の中心から、フット部の円の中心を結
ぶ線が中心線となります。


つまり、中心線は、カップの上部、底部そしてフット部の3個の円
を貫いている線となります。


したがって、「テーブルの上に寝かせたワイングラス」を描く課題
は、斜めから見た円の描き方ということになります。


え〜っ、そんなのむずかしいなあ、と思われたかもしれませんが、
コツが分かればそうでもないですよ。では、一緒に描いてみましょ
う。

pic 2-2 IMG_1809.jpg

まず、傾きをよく見ながら中心線を引きます。


鉛筆を長めに持って腕をのばし、モデルの中心線の傾きと重なるよ
うに鉛筆を傾けます。その傾きを保持したまま画用紙の上に持って
きて、左手に持った鉛筆で2ヶ所ぐらい印をつけます。


今つけた2つの印を結んだ線とモデルの中心線との傾きが合ってい
るかどうかは、画用紙をモデルの横に近づけて確かめます。


今引いた中心線と直角に交わる線を、カップの上部と底部、フット
部に引きます。


suityoku IMG_1817.jpg

そして、中心線が垂直になる位置まで画用紙を回転させます。
どうでしょう。もう気付かれた方もおられるでしょうか?


中心線と直角に引いた線との交点を目安として普通に立っているワ
イングラスを描けばよいのです。目線はカップの上部にありますから
、口の部分の楕円よりはフット部の方が円に近い楕円になります。

pic 2 IMG_1809.jpg


画用紙を元の位置に戻すと、出来上がりはこんな具合です。

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技法

色の混ぜ方

絵の具は色の3原色といわれている赤、青、黄の3色があれば、ほ
とんどの色を作れますが、混色に時間がかかりますので、基本色と
して18色から24色を揃えます。

これから絵を描いてみようといわれる方はセットになっている絵の
具を買われるとよいでしょう。

基本色として、「水彩初級LESSON」(視覚デザイン研究所編)では
次ぎの色をあげています。

クリムソンレーキ、カドミウムレッドディープ、
カドミウムイエロー、レモンイエロー、イエローオーカー、
バーントシェンナ、バーントアンバー、
フッカーズグリーン、ビリジャン、
セルリアンブルー、ウルトラマリン
パーマネントローズ、コバルトバイオレット

私はコバルトブルーもよく使うので、加えたい色です。
この他に不透明水彩の場合にはホワイトが必要です

これらの色の組み合わせ(混色)で必要な色を作ります。

たとえば
オレンジは、カドミウムレッドとカドミウムイエロー
黄緑は、ビリジャンとカドミウムイエロー
紫は、クリムソンレーキとウルトラマリン など。

補色どうしでグレーを作ります。
クリムソンレーキとビリジャン、
セルリアンブルーとカドミウムレッド
カドミウムイエローとカドミウムレッドとセルリアンブルー
クリムソンレーキとカドミウムイエローとウルトラマリン
カドミウムレッドとカドミウムイエローとコバルトブルー など。

混色する場合には、少量ずつ混ぜていって色の変り目に注意を払う
ようにしてください。

また、緑が欲しいときに単色のパーマネントグリーンとかフッカー
ズグリーンを使うよりも、コバルトブルーとカドミウムイエローを
混ぜた方が彩度が高くてよい場合もあります。

絵をたくさん描いていくうちに自分の好みの色や得意の色が出てき
ますので、どうしても必要ならばそのときに買い足すことにします
。しかし、あまり多いとかえって混乱してしまいますので要注意。

それよりも何と何を混ぜ合わせればどんな色ができるかを知ってお
くほうが大切です。また、絵の具は混ぜる色数が多くなるほど鮮や
かさが失われ濁ってきますので、3色までにします。

絵の具は、チューブから出したそのままの色(生の色)は周りの色と
調和しにくいことが多いので、生の色は特に鮮やかさが欲しいとき
などに限り小面積に使用する程度にします。

ここまで絵の具の混色についてお話してきましたが、塗りたい色は
混色の場合だけでなく、一度塗りして乾いてからその上に重ね塗り
(重色)した方がよい場合もあります。

その際には、同じ透明水彩絵の具でも色によって透明度に差がある
ことに注意して、透明度の低い色を下に透明度の高い色を上に塗る
という順序にします。

基本色の中でも透明度が低い色は、カドミウムレッド、カドミウム
イエロー、セルリアンブルー、コバルトバイオレット、茶系の色な
どです。透明度の高い色はクリムソンレーキ、ビリジャンなどです。

また、透明水彩絵の具の場合、暗い色の上に明るい色を重ねても明
るい色は出ませんので注意します。たとえば、茶色の上に黄色を重
色しても、下の色が透けるために明るい黄色にはなりません。

モチーフを観察してベースになる色を決めます。それから、赤味が
かっていると感じれば赤を、青味がかっていると感じれば青を少し
加えるという具合にします。

でも、大切なことはモチーフの色そっくりに描くことではありませ
ん。自分がきれいだと思う色の組み合わせを画面の上で発見するこ
とです。

今日は白いbagと少女の絵を載せています。


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技法

水彩絵の具とパステルの併用

モチーフによっては、水彩絵の具だけを用いて描くとどこか物足り
ないと感じる場合があります。

例えば、どっしりとした重量感やザラザラした質感を出したいとき
です。特に初心者の場合には、なかなか難しいです。

そんなときにはパステルを併用してみるのも一つのアイデアです。
他の画材と併用することは何ら差し支えないと思います。

パステルは画用紙の表面の凸の部分だけに乗りやすいので、擦らな
ければ自然にザラザラ感が表現できます。

どっしりとした重量感を出したいときには、パステルを塗った上を
指先や布で擦ればよいのです。

水彩絵の具が滑らかに画用紙に吸い込まれると表現すれば、パステ
ルは画用紙の表面に乗っかると表現できます。その性か重みがつい
たように見えます。

また、パステルという画材は色そのものが鮮やかできれいです。花
のモチーフに部分的に使うと美しさが引き立つように感じています。

絵の友達の中に、水彩で描いた後どうも仕上げにパステルを使わな
いと気が済まない、といわれる方が数人おられます。

パステルの魅力に惹かれているのかもしれませんね。

今日は水彩でのうす塗り、続いて水彩での彩色、終わりにパステル
で仕上げという順序で描いたバラの花を載せています。


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技法

目の高さと消失点の関係

絵は自由に楽しみながら描くことが一番、とはいうものの不安感を
与えたり、恐怖感を与える絵は歓迎されないと思います。

今日は最低限これだけ守れば不自然でなく、安心して見ていられる
絵になる、ということについてお話します。

上り坂や下り坂の場合のお話はまた別の機会にゆずるとして、普通
の平地を念頭においてください。

描きたい風景を前にして、まず目の高さ(水平線)がどこにあるか
を探します。鉛筆を真横に持って腕を伸ばし、鉛筆と重なるところ
を風景の中に見つけます。

みなさんは、遥か遠くまで続いている線路や並木道を眺めたことが
あると思いますが、だんだん幅が狭くなって終わりにはくっついて
いるように見えますね。

このくっついているように見える点を消失点または消点と呼びます。
現実には交わることのない平行線をあたかも交わっているかのよう
に描くことで不自然に見えない絵ができあがります。

ここに間口、高さ、奥行きのある3次元の世界(立体)を平面上に
表現するためのカラクリがあるのです。

そしてこの消失点は、必ず目の高さすなわち目線上にきます。

一消失点透視・・・・奥行き方向だけの平行線が交わる場合
二消失点透視・・・・水平方向と奥行き方向の二方向の平行線が交
わる場合

描こうとしている風景が、このどちらにあてはまるかを見極めて、
目線上に消失点が来るように描いてください。

次ぎのURLをクリックしてくだされば図解しています。
 
(まとめ)
あくまでも縦線は垂直に、消失点は目線上にというのは基本です。
この二つが守れるように日々の練習目標とされますと、ぐんと絵が
変わってきます。


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技法

どこから色を着けたらよいの

前回は鉛筆で下書きをする場合の手順についてお話しました。

今回は画面のどこから彩色したらよいか、着彩の手順についてお話
します。

モチーフの中でも自分が一番描きたかったもの(主役)に色をおき
ます。

怖れや迷いがある場合には、背景や影に色をおいてみます。そして
気持ちを整えてから主役の部分に入っていきます。

ここでは具体的に、花瓶に挿された花がテーブルの上に置いてある
モチーフを念頭においてお話を進めます。

このようなモチーフでは主役はもちろん花ですね。花の中で一番明
るいところには軽く印をつけておいて塗り残しの目安とします。

次に思い切って、花の中でも一番印象の強い鮮やかなところに色を
おいてみます。

そして、この部分はできるだけ色を重ねたりしていじらないで、鮮
やかさを損ねないようにします。

ここで注意することは、花だけ先に描き上げてから花瓶や背景に移
るといった方法ではなく、花以外の花瓶、テーブル、背景というよ
うに全体的に描き進めていきます。

ここでも、光線の入っているところは塗り残す、一番鮮やかな部分
から色をおくという手順は花の場合と同じです。

薄めの色で全体的に色をおいた後、画面から2メートルぐらい離れ
て眺めてみます。

光線がモチーフの斜め前からというのが理想的ですが、ひとつのモ
チーフを数人で囲んで描く場合にはそうとは限らないので、実際の
光線と自分の絵をよく見比べます。

色を混ぜる場合には、小中学校で習った色相環(赤・橙・黄橙・黄
・黄緑・緑・緑青・・・・)を思い浮かべて近い色を使います。そ
うすると落ち着いた濃淡が出来上がります。

混色によりどんな色合いができるかを少し理解できてから、離れた
色との混色を試してみましょう。また、今までと違った雰囲気の絵
となります。

また、色を重ねて塗るほど重厚さは増しますが、新鮮さやみずみず
しさは失われてくるように感じます。

以前にも質感のところでお話しましたが、
重厚さが要求されるものには、小さ目の筆で何色かの色を重ねます。

他方、野菜や果物など新鮮さが取り得のものについては、重ね塗り
回数を少なくして大き目の筆で大胆に描くとよろしい。


今日は矢車草の絵を載せています。


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技法

下描きの手順

着彩した絵に仕上げる場合には、下描きはHBから2Bの鉛筆を使いま
す。ただし、あまり濃くならないようにうっすらと。特に明るい色
が予想される部分ついては、後からところどころ練り消しゴムで消
すのが理想的です。

下描きが濃い過ぎると水彩絵の具が濁ってしまうからです。

一番描きたい個所を画用紙の何処にどのくらいの大きさで描くかを
検討します。これを「辺りをつける」といいます。

画用紙の端から描き進めたら肝心の個所が端のほうにきたとか、画
用紙の中に収まらなかったということを避けるためです。

形は細かい部分まで描かず、大まかな線で済まします。形の細部よ
りも全体的な流れを意識すると勢いのある生き生きした線が描けま
す。

反対に細かすぎる線で細部まできっちりと描いていると、どうして
もその線に囚われて、堅苦しい絵になりがちです。

一般的には以上のように言えますが、これはモチーフの種類によっ
て異なります。

缶や道具などの人工物、建物や橋等の建造物は下書きの際にしっか
りと描いておかなければ、後での修正がむずかしいです。

花、山や川などはかなり大まかな線で描いておくと、のびのびした
絵ができあがります。

着彩する絵の下描きでは、鉛筆で陰をつけないのが普通です。絵の
具に芯の色が溶け出して濁るからです。

今日はハスの絵を載せています。


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技法

絵を描く上での注意点

i今日は、今までに絵を習う過程で出会った師や友達からの助言を
思い出すままに書いてみます。

●3秒見て1秒描くこと。

これは、目の前のモチーフをじっくりと観察すること。描く時間よ
りも見る時間の方を多くするということです。

しかも表面的な形に惑わされることなく構造や骨格までも理解する
ために、あらゆる角度から、また触れることが許されるならば触れ
て確かめることが望ましいのです。

その後で描いて、また観察する、これを繰り返すという意味です。

●風景と対話すること。

風景写生では、なぜここで足が止まったか、何にひきつけられたか
を対話する中から魅力を見出し、描くモチベーションを高めていく
ことが大切です。

●モチーフに関して表と裏を見つけ出し、表の側は背景を広くとる
こと。

人物画でいうと横顔の前が表ですから、頭の後ろより広くあけると
いうことです。

左右のどちらか、裏に当たる部分はモチーフが画用紙からはみ出す
ように描くと、モチーフが大きく見えるし、迫力ある画面を作るこ
とが出来ます。

反対に画用紙の中に全体を納めようとすると、こじんまりとした絵
となり、迫力に乏しい絵となるからです。

●卓上にセッティングした花や静物を描く場合には、座って描くよ
りも立って描く方が、上から見下ろすようになり、変化のあるおも
しろい画面となります。

低い視線では、並べられた物の高低がつきにくいので、一直線上に
並ぶことになるからです。

●鉛筆で下書をした場合には、筆で色を付ける際に下書の線を堅持
するのでなく、新たに描く気持ちで筆を走らせること。

勢いのある線や面を作ることができます。

●モチーフとして複数の物を描き入れる場合には、前後関係が画面
上に表われるように、密度や色で描き分けること。

手前の物は細部まで描き込み、遠ざかるにしたがって単純化したり
彩度の低い色にすると、遠近感がでやすくなります。

●絵の具を溶く量は、その色をつけたい部分の3倍の量を作ること。

淡彩仕上げの場合は別ですが、私は絵の具の量が少なすぎるとよく
言われます。

筆にたっぷりの絵の具を含ませて塗ると、ボリューム感が出るだけ
でなく、力強さが表れるのだと思います。

以上は基本的なことばかりなので、ご存知の方も多いと思います。
もし、知らなかったと言われる方は、これからちょっと注意して描
かれることで、また次ぎのステップに進めること間違いなしです。

今日はここまでとして、また、思い出したときに追加します。

ブログの方にはひまわりの絵を載せています。
 
いまいちの出来ですが、よろしければ見てください。


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技法

光を色で表現しよう

NHK教育TV「アートの力」(7月14日)という番組で子供達に風景画の指導がありました。
「七色の光で風景画」というサブタイトルで松井守男画伯と4人の子供達との出演でした。

講師の松井守男氏は在仏40年フランスで活躍され世界的に評価されている方です。

先ず、ポーラ美術館を訪ねて、光がどのように表現されているかを絵を鑑賞しながら話し合いました。モネ「ジヴェルニーの積み藁」と「睡蓮の池」。

次に、子供達と自然の中を歩きながら、どんなところに光を感じるかを見つけさせた後、自然の光の正体を見るためにプリズムを通して、白く見える光の中にもいろいろな色があることに気付かせていました。

その光を色で表現しようというわけです。

子供達が公園で絵を描くことになりましたが、なかなか思い通りに描けません。

そこで、松井画伯が実際に樹木の葉っぱの表現の仕方と風にたなびく芝生の描き方を披露することになりました。

「木の葉っぱはグリーンだけではないのですよ。いろいろな色を見つけて明るい色から塗っていきますよ。暗い色から塗ると色が濁ってしまうから。」

「芝生を描くためには、筆の水気をタオルで切って先をぼさぼさにした後、絵の具をつけて下から上にはねるように細い線を描きます。」

「風でなびいている様子が出るように、いろいろな方向に引くとよいですねぇ。」などと話されながら楽しそうに筆を運ばれました。

実技指導の後、子供達が再挑戦しました。指導前と後では見違えるようなできばえに、先生からほめられてみんな大喜びでした。

太陽に照らされた明るい木の葉っぱ、水面に映った樹木や芝生、それぞれにパッと明るい表現の上達ぶりに、指導者のヒントがいかに大切かを考えさせられました。


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技法

野の花の描き方

野に咲く花というと、「えっ、そんな花があるの。」と感じられる
方がおられるかもしれませんね。

何もかもが整備されていて、○○植物園、○○花回廊に植えられて
いる花、もしくは玄関先のプランターや植木鉢に植えられている花
のみ、花と呼ぶにふさわしいと思っている方はいないでしょうね。

ひょっとして、子供さんの中にはそのような方がおられるかもしれ
ませんよ。

そんな冗談はさておき、何のことはない道端や畑、荒地の“草”ま
たは“草花”のことです。

コップに挿された野の花が、喫茶店のテーブルの上や窓辺などに置
かれているのを見かけることがあります。

おもわず「あっ、かわいい」という声が出て、簡素な野生美にひき
つけられ、うっとりさせられます。

たまには、このような草花を絵に描いてみてはいかがでしょう。お
住まいの地域によっては、モチーフ選びにことかかないかもしれま
せんね。

描き方については、このような可憐さやシンプルさを損なわないよ
うに心がけることが大切です。

具体的には、鉛筆やペンの線を活かすようにして、色は簡単につけ
るとよいでしょう。もちろん、鉛筆の変わりに細い筆に色をつけて
描くのもおすすめです。

注意点をまとめてみます。

柔らかい葉や茎の場合には細く勢いのある線で一気に描く。
毛羽立っている場合には細く短い線をつなげる要領で。

太くて頑丈そうな茎や枝は、太く濃い線で力強く。
彩色の場合には、表の葉と裏の葉の区別をつけること。

筆の変わりに歯ブラシ、竹ペンや葦ペンなどの利用もおもしろい。
葉脈がはっきりしている場合には、中心となる葉に一部描き入れます。

少し周りの様子を描きいれると大きさの比較から可憐さが出ます。

このような点に気をつけて描いてみましょう

今日は Dufyの「野の花」と私のガーベラを載せています。


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技法

絵の飾り方

今日は絵を眺めることのメリットと絵を額に入れる方法についてお
話します。


自分の描いた絵をみなさんは、どのようにされていますか?

閉じたスケッチブックの中に収めたまま、
スケッチブックを開いて書棚などの上に立てかけている、
スケッチブックから切り離して、きちんと額に入れて部屋や廊下の
壁に飾っている etc

いろいろなケースが考えられますね。


でも重要なことは、目に触れるような位置や場所に置いておいて、
絶えず眺めることです。

そうしますと、描いていたときには気の付かなかったことが見えて
きます。自分では描けなくても、他人の絵は批評できますよね。

そのことと同じです。自分の絵でも時間をおいて見ると客観的に見
ることができるようになります。

この線は少し傾いていた方が良かったとか、この空間は空きすぎて
もの足りないとか、ここの色は原色っぽくて他の部分から浮いてい
るとか、等々です。

気にかかる部分が出てきたら迷わず、手直しをする勇気を持って即
実行してみることをお勧めします。次のステップに進む階段だとお
考えください。



この場合、いろいろな方法があります。

単にその部分を暗くしたいというだけであれば、その上から彩度や
明度の低い色をおくだけでできます。

反対に暗い色の部分を明るくしたい場合には、上に明るい色をのせ
ても効果が出ません。そこで、水を含ませた筆で該当個所をなぞり、
水気を絞った筆かティッシュで拭きます。


きれいには取れませんが、乾いてから上に色を付ければ、複雑な色
合いが生まれて思わぬ効果が出たりします。

この方法は、形を少し変えたいという場合にも使えます。その部分
を水で拭いて、乾いてから色を置くのです。


調子に乗ってあまり手を加えすぎると、最初のみずみずしさやうい
ういしさが損なわれますので、ほどほどにしてください。実際、筆
の置き所は難しいものです。

よく言われたことは、毎回絵を描き始める段階で自分でねらいを決
めておいて、それが表現できたと思ったところで終わりにしなさい、
と。口で言うのは簡単ですが、これがなかなかですが。


ここからは、額入れの作業に入ります。

絵のかもし出す雰囲気に合わせて額縁を選びます。油絵とちがって
水彩画の場合には、絵自体があっさりとしていますので、あまりご
てごてした装飾の付いたものは少ないし好ましくないと思います。


額縁の種類には、木製のものとステンレス製のものとがあります。
選ぶ基準は絵の雰囲気と合わせて、額を飾りたい場所が和室か洋室
かにもよります。


額の大きさは絵の周囲に縦も横も5cmから7cm位のゆとりのあ
る額縁にします。


絵と額縁との間はマットという厚手の紙を窓枠のように切って入れ
ます。絵の四方が5mmぐらい重なるような寸法にして窓を切り取
るわけです。

マットの素材は、紙だけのもの、麻糸の入ったもの、麻布のもの等
多種多様ですし、色もたくさんあります。絵との調和をみて選び、
画材屋さんで切ってもらえます。


絵を額に入れた姿を横から見ると、下から順番に額縁、ガラス板(
大きな絵の場合は重さ軽減のためにアクリル版)、マット紙、絵画
、額の後ろとの隙間を埋めるための紙や発泡スチロール、額の後ろ
の板となります。

絵画はずり落ちないようにマット紙の裏側にマスキングテープなど
でコーナーを留めます。



画用紙だけで見たよりも、ぐんと絵を引き立てますので、1枚描けた
ら額縁に入れて飾り、鑑賞なさることをお勧めします。


「馬子にも衣装」という諺がありますが、マットや額のよしあしで
絵が数段高級に見えます。是非、お試しください。


こちらには、図入りで説明しています。


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技法

彩色の仕方

まず、モチーフをじっくりと観察します。
そして、オーソドックスに鉛筆で下絵を描きます。

今日は、彩色の仕方を少し変えてみました。

三段階の方法です。個々のものについて3つの色、明るい色、中間
の色そして濃い色を見つけます。厳密に3色というわけではありま
せんが、目安にしてもらえば見つけやすいと思います。


最初に、一番明るい色、または、薄い色をおきます。
ガラスなどで光っている部分は、塗り残して画用紙の白を生かしま
す。

次に、最初の色がよく乾いてから中間の色を塗ります。
ポイントは、物をよく見て最初の色を残すところを作ります。

ここで注意ですが、同じところを何度も筆でこすらないことです。
最初の色が溶け出して混ざり合い、色の発色が悪くなるからです。

私も気をつけなければならない点ですが、最初の色と境がつき過ぎ
るような感じがして、つい、2度3度とこすってしまいますよね。
(以後、気をつけます!できるかな?)


最後に一番濃い色の部分を塗ります。たいていは、陰の部分となり
ますが、黒以外の自分で感じられる色を着けます。黒とか灰色とい
った無彩色は、色の深みがなくて味気ない作品となる怖れがありま
す。

柿の果実を例にあげれば、一番明るい色は黄色、中間の色は橙色、
そして一番暗い色は、橙色に赤またはブルーを混ぜた色などです。


以上のことは、個々の物についてだけでなく、画面全体を見渡しな
がら、画面の中で一番明るい部分はどこか、反対に一番暗い部分は
どこか、と気を配って調整してください。

制作途中に調整することが望ましいですが、難しいと思いますので
全体に色が着いてからでも、見直される際の検討課題とされること
をおすすめします。

お恥ずかしいできですが、今日の気持ちで描いた柿です。



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技法

画面上の明と暗の割合について

出来上がった絵を見ると、どこか引き締まりが足りないなーと、感
じる場合はありませんか?

そういったときは、自分では暗く描いたつもりでも暗さの度合いが
足りないとか、絵の中で暗い部分の割合が少なすぎるとか、といっ
た場合がほとんどです。


暗い部分とは彩度的に暗い色や陰影の部分を含めていえることです。

以前にお話したように陰影は黒色ではありませんよ。

グレイとか黒といった無彩色を使うと画面が沈んでしまいます。暗
くは見えますが、じつはいろいろな色味が入っていることを思い出
してください。



暗さの度合いが足りないという場合は、濃い青色や濃い茶色などを
加えてみます。少し赤味や緑系統を加える場合もあります。



暗い部分の割合が少なすぎるかどうかは、次のようにして確かめる
とよいでしょう。


カメラの機能上カラーでなく白黒で撮影できる場合には、その機能
を利用して写真を撮るとわかりやすいです。


また、スケッチブックにモチーフを見ながら大まかな輪郭線を描い
て、実際の明暗と見比べながら鉛筆の濃淡で斜線を入れたり、塗り
つぶしてみます。


墨の濃淡だけで味わいを出す、水墨画を年頭におくわけですね。
鉛筆の濃淡だけでも立派な絵として成り立ちます。


そして、白っぽ過ぎるときは暗い部分を増やし、暗っぽ過ぎるとき
は・・・(笑)もう、お分かりですね。そうです。明るい部分を増
やすのです。


鉛筆の変わりに青色またはブラウン系の色の濃淡で表すと、一枚の
絵ができあがります。なかなか味わい深い絵になりますよ。


また、明るい部分にはこのような色を置かないで、その上から固有
色をかけるという方法の絵も、おもしろい絵になります。



きょうは、とにかく実際の色に惑わされないで、明暗に重点をおく
視点から、絵を見直しすることを考えてみました。絵がきりりと引
き締まること請け合いです。



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技法

絵にインパクトを与える工夫

構図はまあまあ納得できるし全体的に色もついたけれども、どこか
インパクトの足りない絵になってしまった、こんな感じを持たれた
ことはありませんか?


こんなことを感じているのは、私だけではないと思います。(もし
違っていたら、これは失礼しました!)


先生について手ほどきを受けておられる方は、先生の出番となりま
すが、独学の方は一緒に検討してみましょう。



まず、明暗がはっきり表現できているかを見ます。


眼を細めて、モチーフや風景であれば対象をよく観察します。明る
い所と暗い所との区別を、陰影をつけることではっきりさせます。


一度に暗くしてしますと、全体のバランスが崩れてしまいますし、
絵の仕上がりも暗くなって感心できません。

陰の色とされているウルトラマリンとクリムソンを混ぜたり、マゼ
ンダとブルーかグリーンを混ぜた色で薄く重ねてみます。


そして、明るい色を強調するためには、その周囲を他の部分よりも
暗くします。


具体的に、陰ができるのが普通と考えられている場所を列挙します。

・家屋の軒下部分には思い切って影をつけます。

・樹木の足の下や下部を暗くします。また、色の淡い木の隣の木は
特に暗くします。

・木の枝は向きによって暗い影ができます。陰をつけることによっ
て枝の向きが表現できます。

・車の下や船の下にも影ができます。
・人の足元にも影をつけます。
・川を描く場合には、川面には空が映るし、川岸が暗くなることに
注意を払います。

・遠くから見ると窓は暗いです。建物、車、船などの窓に注意です。
ところが、近くの窓には周囲のものが映ったり、家屋の中が見えた
りします。

・手前の道路や広場が広すぎる場合には、樹木の影を描き入れます。



明暗もはっきりしているのに、なんだか精彩に欠けていると感じる
場合には、同系色の鮮やかな色を部分的にさっとのせます。


また、補色関係にある色をどこかに入れるのも効果的です。


まとめ
絵にインパクトを与える工夫は、明暗をはっきりさせること、
部分的に同系統の鮮やかな色または補色をとり入れることです。


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技法

下り坂の描き方

秋の修飾語としては、食欲の秋、読書の秋などと並んで芸術の秋と
いわれますね。


戸外の気持ちよい風に誘われて外出の機会が多くなりますので、各
地で絵画の展覧会もたくさん催されます。


坂道を描くのはむずかしいのですが、構図的におもしろいので、作
品を鑑賞するのは大好きです。


そこで、作品を見るときのヒントとして、また、自分で挑戦しよう
と意欲ある方のために、この課題を取り上げてみました。



まず、できるだけ道路の片側に寄って立ちます。そして、反対側の
道路端に沿った塀や石垣、建物を画面の中に入れるようにします。


樹木ばかり生えているような坂道は、よほど腕に自信がないと表現
しにくいので、避けるようにします。


つぎに、目の高さ、すなわち目線はどこか探します。目線は水平線
上にあります。


水平線は何処にあるのか分からない、といった場合には次のように
して探します。

鉛筆を真横に持って腕を前に延ばします。目の前の景色の中で鉛筆
と重なるところを見つけます。そこがあなたの目の位置です。


そして、屋根や塀の角度から消失点を見つけます。


下り坂の場合には、水平線より下に消失点が来ているはずです。

下り坂を下り坂らしく表現する大切なポイントですから、じっくり
見て確認してください。

参照:平坦な道の場合には、水平線上に消失点がきます。



建物は水平線に垂直に描きます。また、同じ高さの建物であれば、
坂を下るに従って屋根の位置が低くなります。


人を描き入れる場合、頭の位置は近くの人は高く、遠くの人ほど低
くなります。車も遠くの車ほど下に描きます。

参照:平坦なところでは、近くの人も遠くの人も頭の高さは同じで
す。



さらに坂道が曲がっている場合、道の真下に見える家の屋根は低く
描きます。



今日の話は、次の写真で確認してみてください。

坂道の課題はむずかしいので、日ごろから注意して観察したり、絵
を鑑賞したりして下さい


まとめ

下り坂では、水平線より下に消失点がきます。
平坦な道では水平線上に消失点がきます。


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技法

立体感を出す方法

次のような質問をいただきました。
「絵を描いているのですが、どうも立体感が出ないのです。どのよ
うにしたらよいのでしょうか?」と。


このような悩みをお持ちの方もいらしゃると思いますので、取り上
げてみることにしました。


ズバリ言いますと、陰影をつけることです。


光源はどちらの方向にあるかを意識して、物体そのものにできてい
陰を描きいれます。

また、物体の置かれている場所、例えば机の上にも影ができますの
でそれも描くと存在感や遠近感が出てなおよいです。



では、陰にはどんな色を使ったらよいでしょうか?

陰は暗いので黒色と考えては失敗します。
グレイとか黒には色味を感じることができないからです。

周りの部分はきれいな着色ができているのに、いきなり黒色が加わ
ると、その部分だけ墨を塗ったような黒さが強調されてしまいます。


いいかえると、画面の上の調和がくずれてしまうからです。多数の
色が画面上でハーモニーを奏でるように、となるのが理想です。



では、具体的にお話してみましょう。

無難に収めるためには、陰の部分には同系色の濃色を使います。

明るいところが黄色系統であれば、イエローオーカー(黄土色)や
薄い茶色などを黄色に混ぜたり、また単色で使います。

明るい部分が緑色系統であれば、青、ウルトラマリンやプルシャン
ブルーなどを混ぜたり、また単色で使います。


次に、モチーフと補色関係にある色を使いという方法もあります。

例えば、赤に対して青緑、黄色に対して青紫という具合です。
色彩に豊かさが増し、鮮やかな印象になります。


でも、機械的にこれらの色を使えばよい、というわけではありませ
ん。

オレンジ色のみかんのとなりに赤いリンゴを置くと、みかんにはリ
ンゴの赤色が反射しますし、リンゴにはみかんのオレンジ色が反射
します。

陰の色合いによって絵のイメージが大きく左右されますので、よく
観察してください。。腕の見せ所かもしれません。



野村重存著「NHK趣味悠々 風景スケッチ


この本から引用させていただくと次のように書かれています。。

イエロー・マゼンタ・ブルーを混ぜると墨色のような暗い色になる。
マゼンタ・グリーンを混ぜるとやや紫色がかった暗い色に。
ブラウン・ブルーを混ぜると茶系がかった暗い色に。

また、「影の暗さは全体の絵の中で暗く見えていればよいのです。」


水での薄め方によって色合いが違ってきますが、一度お試しになって
ください。



(まとめ)

立体感を出すためには、光源を意識して陰をつけることです。陰影
までつければ、物の存在感や遠近感がより出てきます。

陰影の色としては、同系色の濃色、補色などです。そして各画家に
よって異なりますが、野村講師の色合いを紹介しました。



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技法

見る角度による印象の相違

同一のモチーフでも見る角度を変えることによって、画面から受け
る印象が全く違ってきます。


船の絵で見てみましょう。

まず、こちらの船のイラストをご覧下さい。


1.船を真正面、すなわち舳先から見ています。そして、視点を水
面と同じ高さにおいています。


船がこちらに向かって迫ってくるように感じられますね。それに、
とても力強い立体感も感じられます。


それは、視点が下にあることと、舳先を中心に左右対称に扇型に描
かれているからです。



2.船を真横から見ています。しかも水面が水平になる位置です。

@に比べると、立体感には乏しくなりますが、ゆったりとした安定
感を与えてくれます。

しかも、全体の形がはっきりとわかります。



3.視点を低くして船のそばに近づいています。


船の立体感が強く出ていますし、進行方向がはきりわかりますので
全体に動きが感じられます。

しかも、船全体の形がわかるので、規模の大きさも十分に表わされ
ています。

@の力強さとAの安定感をあわせ持っています。



4.真上から見たところです。斜めの構図で動きを表しています。

また、船の立体感は消えていますが、波により船の軌跡が描かれて
いて、動きが強調されています。



まとめ

ひとつのものを異なる角度からみると、見る人に与える印象が違っ
てくることを見てきました。

モチーフとして何を選ぶか、と同時にどんな視点や角度から描くか
ということも大事な要素となります。



こちらにも船の絵を載せています。




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技法

展覧会で入選する絵の条件

私達のところでは、身近な公募展といえば県展です。「○○県美術
展覧会」というような名称で催されている県が多いと思います。

応募資格のある人は、県内在住の人あるいは県内に有る職場に勤務
している人です。

出品しようと志すからには「何らかの賞に入りたい。」
これは誰しも思っていることではないでしょうか?

今日は、「展覧会で入選する絵ってどんなの?」という疑問に対し
てヒントとなることを挙げてみようと思います。



何と言っても、色や形を含めておもしろい、すなわち心惹かれる絵
であることでしょう。


そのためには



インパクトのある絵であること


つまり、表現内容に問題意識が窺われることが望まれます。

すなわちテーマに思想や文学性があり、また感情がにじみ出るよう
にします。

表現力については、時間をかけて度々見直したり手を加えることに
より、パワーのこもった絵となります。



構図がよいこと、いいかれば見せ場があること


黄金分割比の近くに密な部分を持ってきたり、主張色とは異なる色
合いの部分を作ったりします。

モチーフは具体的なもの、あるいは抽象的なもの、いずれも考えら
れます。



自分の弱点を出さないようにすること
  

モチーフの選定や構図を考える際に、不得意な技法がでないものを
選ぶようにします。

たとえば、細かく描くのが苦手な人は、おおらかな筆裁きで間に合
うようなモチーフや構図を選びます。



モチーフの処理には、ひとひねりして意外性をもたせること
  

そのためには、対比を取り入れると上手くいくことが多いです。
  
  明と暗
  直線と曲線(たとえば、曲線95%に直線5%とか)
  大と小
  寒色と暖色
  粗と密
  長いと短い
  平面と立体
  透明と不透明
  静と動 (たとえば、水平や垂直と斜め)
  遠くと近く
  内側と外側 など
 
  
このように並べてみますと「絵は理屈じゃない」という声が聞こえ
てきそうです。(笑)

でも、過去の入選作品を冷静に振り返ってみますと、上記の中のいく
つかは該当しているのではないでしょうか?



(私の本音はこちら)↓
やっぱり、硬いことは止めとこ。こんなにまでして賞に入らなくて
もいいじゃない!

好きなものを好きなように描けば!


つい、本音が出てしまって失礼しました。
みなさんはどうでしょうか?


ところで、無料レポートを作りました。バックナンバーの中から、
お伝えしたい部分をピックアップしています。復習のために読んで
みて下さい。
  ↓↓

絵を描く自信ができたよ!
なかなか聞けない画面構成の秘訣



技法

着彩の順序は影の部分から

私は、どの部分から色を置いていくと描きやすいかを模索していま
すので、今日は影から着彩していく方法を試してみました。

普通いわれていることは
水彩画の場合には明るいところから色を着けていくとよい。
油絵の場合には反対に影の部分から色を着けていくとよい。


このように教わってきました。これは単に水が濁るのを防ぐため、
というような気がします。


水彩画の場合にも、場合によっては影の部分から色をつけていく方
がよいのでは、と思うようになりました。絵は影によって出来上が
る、つまり、立体感が出てくるからです。


風景写生の場合の話ですが、制作時間があまり取れない旅先などでは
影さえきちんと描き入れていれば、それなりに絵となるものです。

また、影は時間の経過と共に変化していきます。最初にここを描い
てみよう、と心をとらえた場所というのは影をも含めた印象だから
でもあります。



では、影には何色をつければよいと思われますか?

暗いのだから黒色または黒を混ぜた色、というように考えないでく
ださい。

早い段階で黒を使うと失敗します。絵の最終段階でどうしても暗さ
が足りないというような場合に、ほんのわずか使う程度です。


前号で紹介した「スケッチブックをもって旅に出よう」(奥津国道
著 講談社)の本によりますと、インディゴとセピアの混色を薄く
したもの、と記されています。


まず、この混色を影の部分に着彩してみました。

これで影の部分は出来上がり、というわけではないので、薄めに影
の形をよく見ながら色を置いていきます。


そして、よく乾かします。

影に着けた色がよく乾いてから、りんごならりんごの一番明るい部
分の色を影の部分も含めて全体に着色します。つまり、影の部分は
重色することになります。


ここでの注意は、立体の面に沿って筆を動かすことです。例えば、
丸いものはまあるく、平らなところは平らなように、ということで
す。

ピカッと光っている部分があれば、塗り残すという場合もあります。


あと、りんごの赤い部分ともっと濃くて赤紫に近い部分とを着彩し
ます。


今日は途中ですが、こちらで見てください。
http://blog.livedoor.jp/blue_sky71/archives/50535944.html



この技法は、建物の屋根や壁の影の部分を描く場合にも使えます。



技法

建築物の描き方について

最近各地で花回廊という名称で呼ばれているところがたくさんでき
ましたね。バス会社が日帰りツアーなどを組んでいますので、お出
かけになった方も多いと思います。

山の斜面や丘の起伏を利用して季節の色とりどりの花が植えられて
います。

心地よい気分を味わいながら、軽くスケッチをしたいものです。
このようなところを描く場合には、広さが表れていればOKです。


ところが、建物や高層ビルディングの場合には少し様子が異なりま
す。やはり、見る人に今にも倒れそうな感じを与えると不安でじっ
くりと見てもらえません。

古びた家などでモチーフ自体が傾いている場合は別ですが、そうで
ない場合には、水平と垂直をきちんと表現することが大切です。



まず、水平線(地平線)を決めます。

これは自分の目の高さになります。したがって、写生をするときに
椅子に座っている場合には、水平線は比較的下のほうにきます。

下から見上げる感じですね。写真を撮る場合でも、背を高く見せた
い場合にはカメラを低く構えますよね。あれと同じです。

反対に立って描く場合には、水平線は座っている場合に比較して上
の方にきます。

まとめますと、目線より上は見上げる感じとなり、目線より下は見
下げる感じとなります。

画用紙の上に水平線を1本引いてから描き始めることをオススメします。


次にその線に対して垂直線を引いておきます。


ここまで準備ができたら、画用紙をスケッチブックごと持って描き
たい建物の方に手を伸ばして、モチーフと並べるようにして観察し
てください。

建物の窓枠とか軒下とか画用紙の水平線と一直線になるところを探
します。そこが目の位置ですから、当然その線は水平になるように
描きます。

その線を基準として、それより上の線は見上げた角度なので、軒で
あれば「へ」の字に「/\」こんな感じに描きます。

その線を基準として下の線はへの字の反対「\/」こんな感じにな
ります。傾きはこんなに急ではないですが。


まとめますと、横に水平なように見える線でも、水平線より上は右
下がりの線に、水平線より下は右上がりの線になるように描くと不
自然な建物にはなりません。



ちょっと恥かしいのですが、この建物を見てください。


左の方に傾いているように見えるでしょう。

なぜだかわかりますか? ちょっと考えてみてください。









大きな間違いを犯しているからです。







もうおわかりだと思います。


そうです。屋根の稜線がまちがっているのです。見上げているわけ
ですから、右下がりにならないと不自然なのです。

告白しますと、今まで述べてきたことに気付いていない頃に描いた
ものなのです。(ああ、穴に入りたい!)


ついでに、垂直線が複数並んでいるような板塀などを描く場合には
手前は垂直線を間隔をあけて描き、遠くの線になるほどしだいに密
になる様に描きます。


私達の目は精巧にできていて、少し遠くのものでもそんなに小さく
見えたり、霞んで見えたりということはありません。

しかし、絵に描く場合にはこのようなことを意識して、誇張気味に
描いてちょうど良いぐらいです。

近くのものは大きく、遠くのものほど小さく描くこと。
また、近くのものは比較的詳細に色も濃く鮮やかに、遠くのものほど
省略して色も薄くぼんやりと等、注意しておいて良いと思います。


もちろん、こんなこととは一切無縁という画風の絵もあります。


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